
対峙した瞬間に惹きつけられる、慈愛に満ちた穏やかな微笑みの観音像。制作者は現在の羽島市で生まれたとされ、諸国を遊行しながら生涯で12万体もの仏像を残した江戸時代の修行僧・円空。鉈を使って大胆に彫られた作品は、力強さと温かみを感じさせます。この観音像は、円空が40歳頃の作品で、幼い頃に死別した母親の33回忌を供養するためにつくられたと伝えられ、胎内には母の形見である鏡が納められています。やわらかな表情がつくり出す優しさは、円空の母に対する恋慕の情を反映しているのかもしれません。
※こちらでご紹介している写真は、天候・時間帯などの様々な条件がそろった時にだけご覧いただける風景になります。
旅のワンポイント
十一面観音像は、中観音堂の本尊として置かれています。堂内には、ほかにも円空作の16体の仏像が安置されており、その数は羽島市随一。ずらりと並ぶさまは圧巻です。隣接する羽島円空資料館には、全国にある円空仏のレプリカなどが並び、円空の作品を時代に沿って見ることができます。入館料300円、月曜休館。
"十一面観音像" 旅の楽しみ
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[周辺MAP]
絶景ポイント一覧
2015年10月16日更新